本の紹介が固いものばっかりなので、ちょっと変化球を投げる事にしました。
東京に出てきて一番東京を感じたのがビレッジバンガードだった、
まだまだ青い頃の話ですが。。。
装丁に凝った漫画本が多く目についたものです。
そんな中の全6巻+外伝からなる「バンビ」はすごく刺激的な存在です。
もともとカネコアツシに興味を持ったのは
「B.Q.」という短編集3冊の中の「THE MOUSE BOOK」でした。
この短編集がバンビに出てくる敵役の3つ子の名前と一緒なのですが。。。
バンビの話に戻します。。。
バンビは年齢はおおよそ18歳〜20歳くらいで、好きな色はピンク。
彼女が大物ロックスターの楽屋から子どもを誘拐し、
莫大な懸賞金を賭けられ、追われる。という話です。
バンビは生身の女性でありながら、無敵。
その理由は人を殺す事に罪悪感を全く感じないから。ということ。
この無敵である理由について、なんか納得しないような。。。
っていう、多分ほとんどの読者が持つ疑問点が、
彼女の神秘性/魅力性のもとなのでしょう。
脇を固めるキャラクターが個性的なのも素晴しいです。
大物ロックスターのギャバキングはプレスリーがモデルなのだと思います、
しかも太ってからの。。。
彼の具体的に何が魅力的なのか。これも良くわかりません。
劇中ではティーンネイジャーの女性に人気がある。という描写です、
大人たちは興味を持っていないような雰囲気でした。。。
多分この辺の書き方が彼を「偶像」としたテロ組織。
というもののあり方を暗に示している事なのでしょう。
これはネタばれになりますが、本来の黒幕はマネージャーのチャーリーという、
クラウス・ノミのような風貌の男?です。
*クラウス・ノミの素顔は片岡鶴太郎みたいだった。という話がありますがチャーリーもそうなんでしょうか。
バンビの後ろにも「ジジイ達」という存在がいて、
誘拐した子どもは「ジジイ達」に届ける。というのが目的でした。
という雰囲気で、さまざまなスターや映画へのオマージュ
グレイトフル・デッドベアそのまんまの「くまのぺーさん」という着ぐるみキャラが
子ども達に不人気でいじめられていたり、その描写がまたほのぼのとして、
すぐバイオレンスにもっていくので、そういうつなぎキャラなんでしょうが。。。
が満載で、最後までワクワクし、楽しめました。
本の印刷もページによってはわざとずれをつけた2色刷りだったりするのが、
無駄にお金がかかっていてちょっとすごいです!
多分また加筆すると思います!
1件のコメント